エア下僕のねこ部屋
いつか下僕になる日を夢見て理想のご主人様を描き続けるエア下僕の画像置き場

胸椎と肋骨と胸骨の側面図。これらの骨は胸郭を構成し、肺や心臓など重要な臓器を保護している。
猫の胸椎はヒトより1個多い13個存在し、肋骨も13対となる。そのうち12番と13番は浮動肋骨(胸骨と接続していない肋骨)で、ヒトの場合は11番と12番の二対が同じく浮動肋骨である。
ヒトの胸骨は3個から成り(加齢によって癒合し1個となるケースも多い)平べったい形状をしているが、猫の胸骨は8個の細長い骨から成り、それぞれが軟骨でつながっていて柔軟性がある。
猫の肋骨は非常に細く、また肋軟骨(肋骨と胸骨をつなぐ線状の軟骨)が1本の肋骨の全長に占める割合も大きい。その細さのわりに隣り合う肋骨同士の距離は離れていて、互いに干渉するまでのクリアランスが大きめである。
こうした肋骨の構造が、猫の体の柔らかさに一役買っていると考えられる。
奇妙なのは、第10胸椎までの棘突起(各椎骨に1本ずつ背中の外側に向けて突き出ている大きな突起)は後方に傾いて突き出ているが、第12胸椎からは逆に前方に突き出る形になり、第11胸椎はその中間の形状になっていることである(資料によっては第10胸椎が中間形状であることもあり、個体によって異なるのかも知れない)。
こうした構造は他の四足歩行型哺乳類にも見られることがあるが、直立歩行するヒトの脊椎には見られない(他の多くの霊長目動物も同様)。その理由についてちょっと考察してみた。
下図はヒトの脊柱(上)と猫の脊柱(下)の模式図である。緑色は骨体(椎骨)を、黄色は軟骨(椎間板)を表す。当然ながら図の上側が背中側で、下側が腹側である。
それぞれを背中側に反り返るように曲げてみる。この時、椎間板は伸ばされる側(ここでは腹側)の長さは変わらないものとする。
前後の椎骨が干渉する限界まで曲げた時、ヒトの脊柱に比べ猫の脊柱は曲げられる度合いが弱いことが分かる。
猫などの四足歩行動物は、脊柱に対して内臓などの荷重が垂直にかかる。脊柱が1本の強靭な骨ならばともかく、複数の椎骨を軟骨で連結した柔軟な構造だと、体重を支えつつ体構造を維持するには、筋肉の力が持続的に必要になるはずである。
ヒトなどの霊長類のように、脊柱に水平か斜めに荷重がかかることが多いタイプは、棘突起の向きを逆転させるほどの必要性はなかったのだろう。
従って棘突起の向きが逆転しているのは、骨格構造によって筋肉の負担をいくらかでも軽減するための工夫だと思われる。
猫の胸椎はヒトより1個多い13個存在し、肋骨も13対となる。そのうち12番と13番は浮動肋骨(胸骨と接続していない肋骨)で、ヒトの場合は11番と12番の二対が同じく浮動肋骨である。
ヒトの胸骨は3個から成り(加齢によって癒合し1個となるケースも多い)平べったい形状をしているが、猫の胸骨は8個の細長い骨から成り、それぞれが軟骨でつながっていて柔軟性がある。
猫の肋骨は非常に細く、また肋軟骨(肋骨と胸骨をつなぐ線状の軟骨)が1本の肋骨の全長に占める割合も大きい。その細さのわりに隣り合う肋骨同士の距離は離れていて、互いに干渉するまでのクリアランスが大きめである。
こうした肋骨の構造が、猫の体の柔らかさに一役買っていると考えられる。
奇妙なのは、第10胸椎までの棘突起(各椎骨に1本ずつ背中の外側に向けて突き出ている大きな突起)は後方に傾いて突き出ているが、第12胸椎からは逆に前方に突き出る形になり、第11胸椎はその中間の形状になっていることである(資料によっては第10胸椎が中間形状であることもあり、個体によって異なるのかも知れない)。
こうした構造は他の四足歩行型哺乳類にも見られることがあるが、直立歩行するヒトの脊椎には見られない(他の多くの霊長目動物も同様)。その理由についてちょっと考察してみた。
下図はヒトの脊柱(上)と猫の脊柱(下)の模式図である。緑色は骨体(椎骨)を、黄色は軟骨(椎間板)を表す。当然ながら図の上側が背中側で、下側が腹側である。
それぞれを背中側に反り返るように曲げてみる。この時、椎間板は伸ばされる側(ここでは腹側)の長さは変わらないものとする。
前後の椎骨が干渉する限界まで曲げた時、ヒトの脊柱に比べ猫の脊柱は曲げられる度合いが弱いことが分かる。
猫などの四足歩行動物は、脊柱に対して内臓などの荷重が垂直にかかる。脊柱が1本の強靭な骨ならばともかく、複数の椎骨を軟骨で連結した柔軟な構造だと、体重を支えつつ体構造を維持するには、筋肉の力が持続的に必要になるはずである。
ヒトなどの霊長類のように、脊柱に水平か斜めに荷重がかかることが多いタイプは、棘突起の向きを逆転させるほどの必要性はなかったのだろう。
従って棘突起の向きが逆転しているのは、骨格構造によって筋肉の負担をいくらかでも軽減するための工夫だと思われる。
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